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婚外子に同等相続認める 大阪高裁で「差別は違憲」と

2011年10月 大阪高裁で「差別は違憲」として、婚外子に同等相続認める判決がでました。

 

産経新聞の記事では以下のとおり。

結婚していない男女間に生まれた婚外子(非嫡出(ひちゃくしゅつ)子)の遺産相続を嫡出子の半分とする民法の規定の違憲性が争われた家事審判の抗告審で、大阪高裁(赤西芳文裁判長)が法の下の平等を定めた憲法に違反するとして、嫡出子と同等の相続を認める決定をしていたことが4日、分かった。

 

 民法の規定をめぐっては平成7年に最高裁大法廷が「合憲」と判断。この判断は小法廷でも踏襲される一方で、個別の裁判官からは「違憲」とする反対意見も相次いでいた。婚外子規定をめぐり、大法廷決定以降、高裁レベルで違憲判断が示されたのは異例。

 

 決定が出たのは20年12月に亡くなった大阪府内の男性の遺産相続についての審判。嫡出子3人と婚外子1人の配分をめぐり、大阪家裁が民法の規定通り、婚外子を嫡出子の半分としたため、婚外子側が抗告した。

 

 決定理由で赤西裁判長は、婚外子の相続格差を「法が差別を助長する結果にもなりかねず、慎重な検討が必要」と指摘。大法廷決定以後、(1)婚姻や家族について国民意識が多様化した(2)戸籍や住民票で嫡出・非嫡出を区別しない表示が採用された−と述べ、「婚外子との区別を放置することは、立法の裁量判断の限界を超えている」とした。

 

 婚外子の司法判断では、未婚の日本人父とフィリピン人母との間に生まれた子供の国籍取得裁判で最高裁が20年6月、父母の結婚を国籍取得要件とした当時の国籍法を違憲とする判決を言い渡している。

国籍取得の件と、非嫡出子の差別。
重大とも言える、法の下の平等についての注目すべき判例です。